レンズヒーター

 自分が星の撮影をするときはレンズ表面の結露に悩まされることが多い。
 それでレンズヒータをヤフオク仕入れて使っていたんだけど、最近シートタイプのフィルタを常用するようになり通常のレンズヒータでは役に立たないことが多くなってきた。
 レンズヒータはレンズを温めるが、レンズの先にフィルタホルダをつけた場合にフィルタホルダに挟まれているシートフィルタには熱が届かないみたいだ。

 で、いろいろ考えて作ってみた。
 一つ目はシートフィルタの表面に温風を吹きかけるような仕掛け。水槽のポンプで風を送りつつ、空気を送るホースの中にニクロム線を入れて空気を温める方式。シートフィルタだけじゃなくてレンズ表面がドーム型をしている超広角レンズなどにも使えるかなと。
 で、もうひとつはシートフィルタ用のフィルタホルダの先にプロテクトフィルタを入れ、外気を遮断した上でシートフィルタとプロテクトフィルタの間の空間をニクロム線で加熱してプロテクトフィルタの温度を上げて露点温度を超えさせようという試み。

 実は1M程度前に一旦作成しその後使用してみた。実際に使用したら効果は得られたんだけど星撮り常用の24mmレンズを使った際に四隅が僅かにケラれることがわかった。
 これはフィルタホルダに付いているフードの先にプロテクトフィルタを入れたせいでフードが5mm程度長くなったためだった。
 フードを短くすればいいということで、いろいろ考えたけど結局KENKOのクローズアップレンズNo3がさほど高価ではないので購入し、中のレンズを抜いてまわりのリングをフード代わりとしその先にプロテクトフィルタを付けた。クローズアップレンズ流用のリングとプロテクトフィルタを繋いで二つまとめてニクロム線で加熱したれと。
 出来上がったのがこれ。

 82mmのフィルタサイズでニクロム線を概ね3周巻いた。と言うか、レンズフィルタの使用電圧12Vで消費電流は500mA以下となるようにしようと決めて抵抗値を調べると24Ω。よく行くパーツ屋で34.4Ω/mのニクロム線がおいてあったので使用した。24Ωとなる長さは概ね70cm。82mmのフィルタの3周弱。
 リード線とニクロム線の接続でハンダはニクロム線には乗らないので、細線圧着接続端子を使った。あと、気を使ったのは絶縁と保温。折角温めても熱が簡単に逃げたらマズイのでスポンジゴムを巻いた。
 写真の状態で端々の抵抗値を測ったら27Ωぐらいだったのでまぁ良いのではないだろうか。抵抗値が小さくて消費電流が予定値を超えるとマズイ。3Ωほど多いのでまぁいいかなと。一応電源装置につなぐケーブルに1Aのヒューズは入れているけど。
 新バージョンのファーストライトは27日頃の予定。ケラれなきゃいいなぁ。