C/2013R1ラブジョイ彗星(その2)

CANON EOS KissX4(改造) CANON 135mmF2.0 (Astronomik UV-IR-Block)
F4 ISO3200 120秒
GF50赤道儀にてノータッチガイド
2013年12月5日 5:04から。撮影地は熊本阿蘇外輪山南麓。
PhotoShopCS5にて現像

 前回公開したラブジョイ彗星の16枚コンポジットの中の1枚を処理した。
 前の方はコンポジットのお陰でテイルなどは滑らかなんだけど、こっちは星像が点でこちらのほうが自然というか。
 前回の記述でピントが甘いのではみたいなことを書いたが、それはピクセル等倍以上に拡大して星像を見たせいであって通常では感じない程度なんだなと。じゃぁなんでそういうことを書いたのかというとコンポジットで公開した前回の絵は星像が滲んだように見えるからだ。
 カメラは通常通りに星を追尾してゆくが彗星は天球上を移動していてその移動を写真に落とすときに彗星を中心に合成するとあたかも星が動いているように星が線を引く。
 彗星を止めて通常のコンポジットをかけるとひとつの星の明るさは星の移動により星が位置を変えるので非常に暗くなる。16枚コンポジットならば1/16と言う感じかな。それだと星が暗くなりすぎる。
 一方で比較明合成で16枚重ねた絵は星がそのままの明るさというかで五月蝿すぎる。実際長く伸びるテイルはベタッとした長く伸びる星像の明るさに紛れてよく見えなかった。
 で、比較明合成の絵の上に通常のコンポジットで16枚重ねた絵を載せて明るさを調節しながら比較明合成を行った絵で星と彗星の明るさのバランスを取った。これが前回のラブジョイ彗星の絵である。
 ところが、最後の過程で星を暗くしすぎたせいで星像の芯が暗くなりすぎて全体的にぼやけたというか滲んだような印象を絵全体に与えてしまったのかなと思う。
 いや、難しいものだ。

 これだけ明るい彗星なので最初から一枚撮りを目指して撮っても良かったのかなと。
 直前まで動かないものを撮っていた関係上F4で120秒という私のレシピ故にこうなったけど、一枚撮りならばF2の開放はせずともF2.8あたりで撮るとか、違ったレシピもあってよかったのかなと今になって思う。
 現場で撮影諸元を決める際に考えが足りなかったなー、と言うか何も考えてなかったなー、と言う反省。

 そうなんよね、ISO変えるとか露出時間変えるわけじゃないから、絞り値変えてもダークは取り直す必要はないんだよね。