太陽の中の太陽/カール・シュレイダー

 読了。

 ヴェガの周囲をめぐる軌道上にある惑星大の気球の中の世界。中央に人工太陽があり、その他にもいくつかある人工太陽がありその周囲に大小の国家が広がる。
 ヘイデンは小国エアリーの出身である。子供のころにエアリーが人工太陽を持とうとしたその時のごたごたに巻き込まれ両親を失った。長じた後、失った両親の仇を打つべく大国スリップストリームの提督の館に潜り込んだ。
 読んでいて、どこか「天空の城ラピュタ」をイメージしたのは私のイメージが貧困なせいだろうか。天空に浮かぶ巡洋艦や戦艦のイメージ、バイクのイメージはどうしても宮崎駿の世界をイメージしてしまった。絵としては浮かびやすいSF。故大元帥の名言「SFは絵だねぇ」を地で行った感じであった。
 ヘイデンとしての物語はこれで終わったのかもしれない。ただ、読んでいてこの世界はこの一話で終わるんかい?と思っていたらちゃんとこの世界の続きは出ているみたい。