夢魔の書/H・P・ラヴクラフト

 読了。

夢魔の書 (学研ホラーノベルズ)

夢魔の書 (学研ホラーノベルズ)

 前半はラヴクラフトの夢にかかわる書簡の紹介、後半は夢を元に書かれたラヴクラフトの作品が掲載されている。作品の方は全集に載っているものばかりであるので全集を読んでいればすべて再読になる。
 前半分の書簡集も、紹介されるラヴクラフトの夢自体が殆ど物語仕立てなので、まぁ前半後半通して小説を読んでいるのとあまり変わらない。

 夢の書簡集で私が思いつくのは鎌倉時代明恵上人である。夢を記した書簡を数多く残し、河合隼雄が「明恵、夢を生きる」でユング派のセラピストの目で見た明恵の夢についての解釈を試みている。
 ラヴクラフトの書簡集もああ言った目で見た解釈ができるかと思って読んだんだけど、あまりにも物語物語していたので途中から物語として楽しんでしまった。

 あぁ、明日の東京出張、さっき買った「時間封鎖(上・下)」を読むのをやめて「明恵、夢を生きる」か白洲正子の「明恵上人」でも読もうかな。

 最近本ばかり読んでるな。