日本の妖怪たち 阿部正路

ラヴクラフトを読んでいたらふと岡本綺堂、青蛙堂(せいあどう)鬼談の一本足の女を思い出した。大昔にタイトルの日本の妖怪たちを読んでいたら中で紹介されていた一本足の女である。
彼女はお冬といい生まれついての一本足であり美しい女であった。孤児でありそれをある老夫婦が見つけた。長ずるにつれいよいよ美しくなり、やがて…。と言う物語である。
日本の妖怪話は百鬼夜行でなければあまり連れ立ってと言うものもないし、ましてやクトゥルーみたいに圧倒的な暴力を振るうものでもない。このお冬もやがてある力を振るうようにはなるがそれでも圧倒的と言うには程遠く、やがては逃げ去る。
日本の妖怪は妖怪とはいえ決して強いものではないと言えるみたい。一人闇の中から現れ、目的を果たすとまた闇の中に消えてゆくもののよう。

さて、探していたら日本の妖怪たちは発掘された。

日本の妖怪たち (東書選書 64)

日本の妖怪たち (東書選書 64)

1981年の本だから「はまぞう」でも出てこないだろうと思ったが出てきた。イメージは無いけど。

一本足の女が載っている青蛙堂鬼談はこちら

ちなみに青蛙堂鬼談はHP上でも公開されている。