湿原の野焼き

 ツクシショウジョウバカマを撮りに行ったら、「今日野焼きがあるの知っとって来たとね」と言われた。「知らんばい」と。
 手がいるのかと聞いたら、焼いたり消したりは近くの村の人がするとのことで自分らは杉の枝を持って火が広がってヤバイかなと思われるところを叩き消す係。そんなこともあまりないので、まぁ勝手に写真撮っていてもいいようなので気楽に参加した。
 実際、今日は天気が良く風もあまりなくて絶好の野焼き日和だったそうで飛び火の心配はあまりなく、防火帯を昨年秋から作っていたので延焼する心配もあまりなかったみたい。
 12時過ぎに村人たちが20人ぐらい集まって野焼き開始。まず水の準備。と言っても湿原だし用水路もあるし水はある。足りなさそうなところはでっかいバケツに水を汲んで燃えた後を追っかけまわるような感じ。
 火を付けて回るのが2から3人で後は手に大きな柄杓を持って広がりそうだったら手近な水をかける係やら杉の枝を持って叩き消す係やら。
 火をつけたらバチバチと言っていきなり燃え上がる。で、燃える草がなくなったらさっと消えてしまう。注意すべきは風向き等。まぁ私は初めて見ていただけなのでよくはわからないけど見てた感じうまくコントロール出来てるなと感じた。
 野焼きは風向きで一気に火が走ってコントロールできなくなる事態を避けるために風下のエリアから火をつける感じ。幾つもの区画に分けて手際よく、12時過ぎから始めて2時半ぐらいには終了。湿原とその周辺が黒と灰色の世界に変わってしまいました。最後にプラスチックケースいっぱいのみかんが振る舞われてオシマイ。

 これをやらなかったら、病害虫の恐れや湿原の陸地化が進むらしい。
 シーズン初めの湿原の行事に付き合えてよかったと思うよ。


 森と草地の間の防火帯。なんでもない草が刈られただけのところだけど火が森に向かって走ってもこの防火帯が食い止める。


 村の人が集まっている。全部集まったところの写真は撮り忘れた。


 バチバチバチバチ!!!あっち〜!輻射熱がすごい。
 防火帯よりこっちには火は来てない。


 溝があったり防火帯があったり水切りされてたりでうまくコントロールされる。