天体撮影関係のコザコザ(レンズフィルタヒータ)

 11月頭に佐賀の山奥で天体撮影を行った。
 山の中は当然寒くて、上を向けて撮っているカメラのレンズはほっとくと結露する。その対策用にニクロム線ヒータを買って巻いていたんだけどこれには問題があった。ヒータの抵抗値が大きくて熱量が足りずカメラレンズを温めることは出来てもその先のフィルタホルダーに装着されているフィルムフィルターまでは熱が届かず、フィルタを付けるとフィルタに結露した。対策としてはその時は使い捨てカイロを持っていたのでそれをフィルタホルダーに輪ゴムで止めて使用した。一部それではダメだという記事を見るがそん時はそれでうまく行った。
 ただ、その方法では一時的に装着しているだけでおさまりが悪く、触っているうちに外れたりするので使いにくい。
 ので、ニクロム線を入手してプロテクトフィルタに巻いて通電すれば発熱し、プロテクトフィルタは曇らないし、余熱でフィルタホルダに装着されたフィルタを温めることは出来ないかなと考えた。
 で、実際に作ってみた。

 ニクロム線は200Wの電熱器の故障を修理するときの物。72mmのプロテクトフィルタを2周させた場合の抵抗値は概ね20Ω程度(みたい。テスタ(プローブ)がぼろくって)
 絶縁の目的で熱収縮チューブに入れた。それをゴムボンドでプロテクトフィルタに付ける。ニクロム線を赤熱するまで温度を上げることはない。せいぜい60度ぐらいまでであろうか。
 ニクロム線にハンダは付かないからニクロム線の端に圧着金具を圧着し電源ケーブルはそこにハンダ付け。

 昨夜、試したところかなりうまく行った模様。一度、真っ白になったプロテクトフィルタ面もヒータに通電してから10分もかからないうちに結露はとれた。そのあと、フィルタホルダにフィルタを入れて試してみたが特に問題は発生しなかった。
 もちろん、気温がもっと下がったときに効くかどうかはわからないけど、とりあえずこの程度の気温では問題はないようである。