シュレディンガーのチョコパフェ/山本弘

読了。

シュレディンガーのチョコパフェ (ハヤカワ文庫JA)

シュレディンガーのチョコパフェ (ハヤカワ文庫JA)

面白いと思われるアイディアてんこ盛りで大変楽しめた。うそをまこととして科学的に説明して納得させる技術は凄いなと思った。ありそうに感じるから不思議である。
一番は「闇からの衝動」。NWスミスの作者、CLムーアを主人公にして彼女やハワードと闇の世界とのつながりを題材に書かれている。シャンブロウなんて懐かしいなぁと思った。久しぶりに読んでみたいなNWスミス。松本零士の表紙だった。最近、本棚で見てないからどこかでリジェクトしたんだろう。
次は「バイオシップ・ハンター」。神はいないと言い切る異星人と神とは我々自身だと言い切る私の知り合いの出している結論がほぼ同じだと言うのが面白かった。たぶん、作者が異星人の口を借りて喋っているんだろうなと思う。異星人と私の知り合いの違いは神の定義で、異星人は神を「正義を規定するもの」と考えているのに対して知り合いは「我々自身が神」と考え、正義に関して知り合いは「この世に正義と言うものは無い」と考えている点だろうか。
全部読んであとがきを読むまで「と学会」の総元締めとは知らなかった。

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