ペルセウス座(CCDStackの備忘含む)

CANON EOS KissX4(改造) Samyang 24mmF1.4 (Astronomik UV-IR-Block)
LEEフィルタ ソフトNO.1    F4  ISO3200 120秒 16枚
LEEフィルタ ソフトNO.1 SC64 F4  ISO3200 120秒 32枚
GF50赤道儀にてノータッチガイド
2013年12月5日撮影。撮影地は熊本阿蘇外輪山清和天文台
CCDStack2にてコンポジット/現像
PhotoshopCS5にて処理

 前回のバラ星雲と同様で12月5日に撮影していながらなにか気に入らないことがあって処理をしなかったペルセウス座の処理を実施した。気に入らなかったのはSC64での撮影時の絞りをF2.8にしなかったため。タダでさえ暗いSC64の絵がどうしようもないほど暗くて。
 それでもバラ星雲を処理した時にやってみよーと言うことで処理を行った。
 結果的にはやはりSC64が暗過ぎたのと全体的に露出不足っぽくて思ったように仕上がらなかった。
 それでもカリフォルニア星雲とハート星雲や二重星団は綺麗に出た。赤い星雲に関しては出たというか出したに近いかも。

 今回はいろいろ試したことも多かった。代表的なのがCCDStack。コンポジット枚数が多いのがそもそも苦になっていたのでCCDStackなる舶来のソフトを試用してみた。
 CCDStackなるソフトは元々冷却CCD用のソフトでモノクロの処理しか出来ないかと思いきやカラーCCDの処理も行えるようになっていた。あちらこちらのHP見たり試行錯誤をしながら粗々の使い方を習得した。
 いつものとおりにPSでの手合わせもしたけど最終的に上の写真の処理に使ったのはCCDStack2で取り出したものだった。
 コンポジットの詳細は別なHPを検索して欲しい。ここでは一般のデジカメを使った場合の処理の概要を。
 EOS等の一般普通のカメラの場合はカラー情報の処理をしないと白黒写真しか出てこない。カラー情報を扱うためには一旦Bayer配列からグレースケールのL情報とRGB情報を分離する必要がある。自分がやったのはEOS X4での以下の手順である。
1 Raw画像(CR2)をDNG Converterにかける。(RAP2にかけられるように)
2 予め作成したフラットフレームとダークフレームで各DNGファイルを処理する。
 ここまではいつもの手順です。
3 CCDStack2に一連のDNGファイルを喰わせる。最初の1回目はカメラの諸元を聞いてくるんで入力する。この時微かな記憶によるとカメラのColor情報を「ONE Shot Color」にしとかなければならなかったような。ImageManagerにDNGファイルの一覧が表示される。
4 メニューのColorよりConvert Bayer(One Shot Color)を選択する。前項でカメラを「ONE Shot Color」にしなければこのメニューはグレーアウトされていたような気がする。
5 表示された「Convert Bayer(One Shot Color)」ダイアログボックスでの各値は
 ・Methodは「Interpolate to Full Size」
 ・Convert toは「Grayscale/Luminance」と「Color」にチェック
 ・Ratiosは全てデフォルトの1.00
 ・Bayer PatternはX4の場合は左下を選択。
6 Actionのところの「Apply to All」をクリックしたら各ファイルごとにうんにゃうんにゃと処理してファイルごとにLUMファイルとCOLORファイルを作成してくれる。
7 コンポジットの時はImageManagerで対象ファイルのIncludeのところを「Y」にする。対象じゃないファイルは「N」にする。
8 コンポジット終了したら自分はTiffで吐いた。Fit出してもPSは喰えんから。
9 PSに喰わせたらLUMとCOLORファイルを合成する。LUMファイルとCOLORファイルを読んでLUMファイルの上にCOLORファイルをレイヤーで重ねて「カラー」で合成。

 思いっきり緑に振れるので後はレベル補正で合わせるか一旦PS形式で吐き出して再度「ファイル」-「指定形式で開く」の「Camera Raw」で開いて色温度/色かぶり補正で調整する。と。
 Bayer配列は各メーカー、各カメラで違うみたい。X4は左下だったけど6Dは右上という噂も。

 他にも使用したソフトはBackyardEOS。EOSを使った撮影ではシャッター時間やら枚数の制御等、EOSで完結できる操作は何でも出来てしまうソフトです。今回はフラット撮影で使ってみたけど、現地での撮影でも手放せなくなりそうな感じ。