M31(アンドロメダ銀河)

改造X4 BORG71FL直焦点 (LPS-P2-FFフィルタあり)
ノーフィルタ ISO400 600秒 4枚コンポジット
8月29日撮影。撮影地は福岡。
RAP2にてダーク減算 PhotoShopCS5にて現像
CS5にて処理後、中心部の3504×2336をトリミング
赤道儀 VIXEN GPD オートガイド

 2011年8月29日に撮影したM31を公開。かなり無理して処理したおかげで滑らかさは無いけど昔から出したいなと思っていたM31の渦状肢の暗黒帯が昔からすれば結構出たかなと。

 今回はBorgのフローライトの71FLをアンドロメダに向けてみた。
 ダーク減算/現像後の一枚がこれ。

 どうしてもトリミングがしたくなる気持ちがわかってもらえるかもしれない。
 このレンズ、中心部は非常にシャープなんだけど中心から60%程度を超えると星像が急速に悪化した。法線方向に伸び接線方向にも広がったびろんとした星像になる。APS-Cでこれだからフルサイズではきつかろうなと。そのせいかどうか知らないけど、BORGではフラットナーやらレデューサーの使用を勧めているようだ。ダイサイズが小さい冷却CCDとかWEBカメラとかではいいのかもしれない。
 自分としてもこのレンズを400mmF5.6のレンズとして購入したつもりではなくレデューサを使用して280mmF4のレンズにするつもりで購入した。まぁ、ここまで周辺星像が崩れるとは思わなかったので撮って暫くは本気で処理する気にもなれず、71FLもオクラに入れるかオークションに出すか正直悩んだ。
 本気で処理する気にならなかった理由はもうひとつあって、ISO400で600秒の露出をかけた際に今回の処理みたいに強く処理をするとアンプノイズと思しきノイズが画面の右下から中央部にかけて出てくる。このノイズが被ってまともな写真にならなかった。通常、こう言ったアンプノイズはダーク減算で消すんだけどM31を取ったすぐ後に同一諸元で撮ったダークフレームでダーク減算したところ全く取れずそれで行き詰ってしまった。
 X4のアンプノイズに関しては昨年11月に撮った写真の処理でも悩まされたのでちょっと突き詰めるつもりでISOと露出時間を変えてダークフレームを撮ってみた。

ISO 60s 120s 240s 600s
400
800
1600
3200
6400

 ご覧のとおり、ISO感度が上がるに従って、露出時間がのびるに従ってアンプノイズと思しきノイズは悪化する。ここではISOと露出時間をパラメータにして撮影したけど、実際にはこの他に気温(CMOSの温度)と言うパラメータもある。ちなみにここでの撮影温度は25度±1度であることを温度計で確認した。

 M31の処理でのダークフレームに関しては、M31撮影直後のダークフレームを使うのを止め、上記のテスト時に撮ったダークフレームを利用してダーク減算をしたところ見事にアンプノイズは消えた。

 問題としては他にもオートガイドが上手く決まらずに少し流れたりしている。赤道儀の調整に問題があるだろうと思う。特にRA方向に星が流れているのでカウンターウェイトの調節が上手く入ってないのではないかと思ったりしている。

 この夜は他に撮れたのはM45だけどそちらはまだ処理が終わっていない。ぼちぼち処理をしてまた公開しようと思う。