クラーク逝去

今日、昼休みに食事をしながらあちらこちらを見ていたらアーサー・C・クラークが亡くなったと出ていた。もうずいぶん以前、下手すると20年ぐらい前になるか、「スリランカから世界を眺めて」を読んでかのクラークはスリランカにいるんだな、と少々意外な気がした記憶がある。当時、クラークは2001年と銀河帝国の崩壊ぐらいしか読んでなくて、音に聞く偉大なSF作家であるクラークはもっと何か科学科学した生活(なんじゃそりゃ)を送っているんじゃないかと勝手に思い込んでいた。それが、インドの南のスリランカか、と少し裏切られたような気持ちになっていた。単純だったんだね。
クラークの本は上記の3冊のほかには幼年期の終わりと2001年の続編以外は読んだ記憶がない。もっといっぱい出ているんだけどなんか肌に合わなかったんだろうと思う。
銀河帝国の崩壊」は好きだった。当時、何がしたいかもはっきりせずに悶々としていた自分だったが、閉塞した世界を打破するアルビンに自分を擬してわくわくした思いをもったように思う。
数年前、「銀河帝国の崩壊」にベンフォードが続編を書いて一冊の本にした「悠久の銀河帝国」を読んだ。「銀河帝国の崩壊」は懐かしく読んだがベンフォードが書いた続きの部分はなんでもかんでも現在のSFの道具立ての中で説明していてなんか夢が無くなってしまったような、がっかりした記憶がある。
だけどその時はまだクラークが生きていることを知ってうれしかった。
享年90歳。長生きでした。ご苦労様でした。ありがとうございました。