ストリンガーの沈黙

私は本が好きである。
マンガやらなにやら含めて多分150冊/年くらいのペースで読んでいると思う。勉強する為の本もあるが、まあ楽しむ為、その世界に浸る為の本もある。SF等というのは実生活に直接役立つわけではない。本の中のアイディアを自分が公私で作っているシステムに生かすことはあるけど。どちらかと言えば浸る目的で読む。
で、ここのところ嵌っているのが林譲治氏の「ストリンガーの沈黙」である。
このシリーズの短編集「ウロボロスの波動」を含めてた世界が好きで私は何度と無く読み返した。
この世界の舞台である太陽系では地球に巣くう国家連合体である国際連合と火星や木星天王星の衛星系で主に活動しているAADの2つの集団があっていろいろやり合うんだけど、この物語の中核となる天王星衛星軌道のAADDのそのまた核であるマイクロブラックホールについてこのシリーズが始まって今日まで解けない疑問がある。
そのマイクロブラックホールのもともとの軌道は太陽へ突入する軌道で天王星とはあまり関係のない軌道を取っていたように読みとれる。そのマイクロブラックホールの軌道をどうやって天王星の衛星軌道に乗せたんだろうと。
マイクロブラックホールの大まかな緒言は直径2ミリメートル、質量は火星と同程度。
この物語の世界の技術レベルでは重力制御は出来ないことになっている。
まさか2ミリメートルのものに推進装置を付けるわけには行かないと思う。元よりブラックホール。接近すら難しい。喰われちまう。
直接的に接触は出来ないから間接的に軌道を変える。
1)海王星以遠に浮かぶ矮惑星に何らかの推進装置を付けてその重力で引っ張る。
2)マイクロブラックホールを荷電して電磁的に引っ張るとか。
相手の質量は火星と同程度と言うことなのでどのみち並大抵ではないと思う。
どんなアイディアがあるんだろう。

ウロボロスの波動 (ハヤカワ文庫 JA)

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ストリンガーの沈黙 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

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