銀河北極/アレステア・レナルズ

読了。

銀河北極 (ハヤカワ文庫 SF レ 4-4 レヴェレーション・スペース 2)

銀河北極 (ハヤカワ文庫 SF レ 4-4 レヴェレーション・スペース 2)

レヴェレーション・スペースシリーズの掉尾を飾る(?)短編集。
最初、火星の長城を読んだ際には連接脳派が中心となる物語が多かったので、彼の書くこのシリーズの物語は連接脳派が主人公となる物語が多いのだろうと思っていたが、長編である啓示空間やカズムシティでは連接脳派は殆ど出てこない。
レナルズが描く人物がどれも魅力的である。啓示空間のシルベステ親子(?)やらクーリ、ウルトラ族のサジャキ、ボリョーワ。カズムシティのタナー、印象的な豚人間。
今回の銀河北極では、ターコイズの日々のナキ・オルピク、銀河北極のイラベル、セブン。
背景となる世界も人類をベースとするウルトラ族や連接脳派やらそのほかの宇宙種族。
そのほかにも重要な設定のひとつである融合疫と言う強烈な疫病。
これらのエッセンスが銀河北極の表題作に込められている。
銀河北極の背表紙に「宇宙史作品集・完結篇」などと書かれているが、完結篇などといわず続きを出して欲しい。それが駄目でもレナルズの他の作品は読んでみたい。

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